ダイヤモンドは透明だけではないのです。イエローダイヤって何? 原因は?
カラーダイヤモンドのお話をする前に皆様に知っておいていただきたいことがあります。
それは、ダイヤモンドの原石の種類についてです。
これを知っていただくと他の色のお話でも理解度が増します。少しだけ難しいかもしれませんがご理解ください。
ダイヤモンドには大まかに分けて2タイプあり、Ⅰ型とⅡ型があります。
原子レベルで窒素を含むダイヤモンドがⅠ型で、窒素を含まないダイヤがⅡ型と言われています。
そのⅠ型Ⅱ型にそれぞれa型とb型が存在します。
本当は一部変種の特徴を示すものとかもありますが、お話が複雑になりますのでやめておきます。
天然ダイヤモンドのほとんどはⅠ型で全体の97~98%がこのⅠ型と言われています。
なぜほとんどⅠ型なのか?と言いますと、窒素は地球 のほぼどこにでも存在するものでダイヤの原石が成長する時に取り込まれて原石が成長するからです。
そして窒素の含有量によって黄色が濃くなったり、薄くなったりするのです。
そのためイエローダイヤは濃いイエローから無色に近いイエローまで幅広く存在しています。
カラーダイヤの中でイエロー系の色をよく見かけるのはこのためです。
イエローの色原因はダイヤモンドを構成する炭素原子にこの不純物である窒素原子が入り込むことによっておこります。
窒素原子はダイヤモンドの結晶格子の中で、一部の炭素原子と置換しています。
図のように炭素原子は4本の手がありつながっています。
一方窒素原子は5本の手があり1本手が余ってしまします。
この欠陥が青から紫の光を吸収するためにイエローに見えます。
色相表を見ていただくとわかりやすいですが、イエローからまっすぐ線を引いてもらったところの光を吸収します。
つまり青から紫の光を吸収するのです。
その結果イエローに見えるという事です。